性(誤)聖バレンタインデー

うぉっ?久々に書こうと来てみれば、ツールの勝手が変っている・・・
気が付けば節分以来、更新していなかった。そうそう、今日はバレンタインデーですなぁ。
まぁ我が家には関係無いですけどね。えぇ。
あ、タイトルには全く意味はございませんのヨw


暫く日記を書けなかった理由がある。旦那の叔父さんが急逝し、釧路へ行っていた。
7日(月)の晩に連絡が入り、8日の朝、小一時間ほど会社に出た後、旦那のお母さんと妹さんを車で拾ってから発った。
お通夜が10日だったから当日の朝の出発でも十分間に合ったのだけど、旦那の心情的に一刻も早く向かいたかったらしく、慌ただしい旅立ちとなった。
非常〜〜〜っに不謹慎だけれども(笑)自分の肉親が亡くなった訳ではなかった事と、新車で初の遠出とゆー事もあって、ちょっとした「旅行」気分だったワタシ(ゴメンナサイ)。
仕事も一年で一番ヒマな時期で気分的にゆとりがあったし、日程もゆったりとしていた事が、ますます妙な「ワクワク感」を沸き立たせた(笑)
で、この偶然の「小旅行」によって、ワタシは思いがけず願いを叶える事となった。
「野生の丹頂が飛んでいるところを見たい!」
ずーっと願っていながら、叶えられていなかった事。
特別天然記念物の丹頂鶴が飛来して来るのは北海道の厳寒期に限られている。
ワタシの住む街から、釧路湿原までは車で6時間。雪道を峠越えするとなると、
この時期はどうしても足が遠のいてしまう。雪国の人にしか解らない?こーゆーのって(笑)
実際、ワタシが釧路へ訪れたのは今回で3度目。割と長く生きてきたつもりだけどなぁw
とにかく、道内を冬の間に移動するとなると、本当に大事なのだ。
到着した翌日は本当に全く予定が無かったので、旦那と妹さんの3人でジャスコに買物へ。
数珠や旦那の黒いネクタイなど喪に服す為に必要な物を購入した後、マックで一服している時、旦那の妹さんが唐突にこう言い出した。
「まだ時間あるねー。あっ、ツル見た事ないんでしょ!?行こう行こう!30分位で行けるよ。」
この実に明るくチャキチャキとした妹さん(ワタシは大好きだ)の、まさしく「ツルの一声」によって、急遽鶴居村へ向かい、ワタシの長年の願いが叶う事となったのだった。あぁ、感謝!!
この時期だし、「もしかしたら・・・」と言う期待はどこかに有ったものの、こんな時だからさすがに「鶴が見たい」などとは口に出せないでいたのだけど。
釧路へ向かう道中、車内にて
ワタシ「釧路行ったら鶴いるかなぁ?」
旦那 「いるんじゃないの〜?鶴が飛んでる姿はホントに綺麗だぞ」
ワタシ「ふぅぅん・・・」
ってな会話が案外、功を奏したのかもしれない(笑)へっへっへ。意外と策士?ワタシって(笑)
車を走らせている途中、眼下に広がる釧路湿原を「広ぉぉい!」と眺めつつ、鶴がいるであろう目的地へ急いでいると、旦那が叫んだ。「あっ!あそこ、飛んでる!」見ると、番いの2羽が遠くを飛んでいる!「わぁ!いた〜」と、まるで子供のように見たままを言葉にするワタシ(笑)アフォですね(笑)
「遠くてもやっぱりデカイ・・・」などと心の中で思いつつ、2羽の後を追うように車を走らせると、降り立った先は給餌場だった。そこには・・・
いるいる〜!100羽くらい?もっと?雪で覆われた広い大地の上で、頭のてっぺんを赤く染めた大きな鳥達が餌を啄ばんでいる。時折羽根をはばたかせ、求愛ダンスのようなものを踊っているものや、鳴き声を上げるものもいる。
「はぁぁ・・・綺麗だぁ・・・」その姿に暫し見とれ、思わず感嘆の声が出る。
で、はたと気付く。「デジカメ忘れた・・・」アフォの上塗りですね、はい・・・。
その事を旦那に告げると、「こういうのは記憶のフィルムに焼き付けるのが一番だ」と(笑)そんなクサい台詞にも、ロケーションの良さのせいか「そうだね。」と、なんとなく納得させられた妻なのだった(笑)
「この世界の美しさを ずっとあなたと見られますように」吉田美和の歌の中にあるフレーズが頭を巡る。同じものを見て同じ感動を共有できる幸せ。ずっと見たかった光景を目の前にしている感動とともに、充実感がゆっくりと身体中を満たして行く。
暫く眺めているうち、今まで忘れていた寒さが急に身体に感じられるようになってきたので、名残惜しみながら車へ引き上げる。と、頭のすぐ上を1羽の鶴が通り過ぎた。
「うわぁぁおっきぃ〜キレイ〜」と言いながら、「またいつの日か旦那と見に来よう・・・!」密かに心の中で決意したワタシであった。
・・・で、翌日のお通夜、告別式と滞り無く済んで、無事帰って来たワケですけど。
ツルの事しか書いてませんけど、きちんとやるべき事はやって来たのでご心配なくどうぞ(笑)